SSブログ

原題は "Don't Come Knocking"。ぜんぜん違うじゃん [映画やドラマ (アメリカのやつ)]


アメリカ、家族のいる風景

アメリカ、家族のいる風景

2005年アメリカ、ドイツ/監督:ヴィム・ヴェンダース
  • 出版社/メーカー: レントラックジャパン
  • メディア: DVD

かつての西部劇のスター俳優ハワード(サム・シェパード)は、新作の撮影中に突然何もかもが嫌になり逃げ出してしまう。行き着いた先は母の住む故郷。数十年ぶりに再会した母親から聞かされたのは、自分に子どもがいるという事実だった。ハワードは、まだ見ぬ子どもに会うため、かつての恋人がいる街へ旅立つが…というお話。

正直言って、いわゆるロードムービーというやつはあんまり得意じゃないんですよね。眠くなっちゃうことが多くて…。でも、主演のサム・シェパードというおっさんが好きなので借りてみました。オレの脳内整理箱では、この人はデニス・ホッパーとかクリス・クーパーなんかと一緒の小箱に入ってます。その中でもいちばん冗談が通じなさそうな感じ。けど、いちばん根が良さそうでもある。

DVDの裏面には「『パリ、テキサス』の名コンビ再び!」というようなことがバーンと書かれていました。そう、そのスジでは評価が恐ろしく高い『パリ、テキサス』と同じくヴェンダースが今作も監督、あれの脚本を書いたサムシェパが今作は脚本&主演なのです(ちなみにあっちの主演はハリー・ディーン・スタントン)。
ほんで、必然的にこの2本は比べられてしまうわけですが、オレはこの『アメリカ…』のほうがずっと好みでした。

今作もロードムービーの定石から外れず、何かド派手な事件が起きるわけでもなく、行く先々で出会う人との交流(?)がメインです。だったらオレは間違いなく眠くなるはずなんだけど、この映画は全然そんなことはなくって、とても面白かった。

まずテーマである親子の再会っつうのにオレが弱いこと。陳腐な題材なのは分かっておるのですが好きなんスよねー。サムシェパのダメ親父っぷりにも共感する(あ、『パリ、テキサス』も親子ものなんだっけ?じゃあ、この印象の差はなんだろう…)。
次に役者さんたち。サムおじさんはしわがれた声で渋すぎて渋すぎて最高だし、やさぐれたウェイトレス役のジェシカ・ラングも素敵だ。この熟年コンビがぐいぐい引っ張る。さらにサラ・ポーリー(ダジャレ)もすごく爽やかだし、主人公の母親役(知らないけどたぶん有名な人)も良い。あと、若い歌手役の男前が森豪士(つよし)という日本のモデルに似てる。「似てる」中毒。
あんまり集客力は無いキャスティングなのかもしれんけど、良い俳優ばかりです。

『パリ、テキサス』は、ちょうど映画に目覚め始めた高校の頃に「映画ベスト100!」みたいなガイド本を頼りにして、有名な作品だという理由だけで観たと思う。そのせいか、何だか壮大な映画だなぁ巨匠っぽいなぁターミネーターとは違うなぁなどと思ったものの、ニキビ面の高校生にダイレクトには響かなかった。当時の自分には高尚過ぎたというかね…。いま観たら、もしかしたら違うのかしらん。いや、やっぱりゲージュツっぽいのは今でも苦手だなぁ。

とにかく、ある種の映画にはそれを観るべき時期ってのがあって、それはその人ごと、その作品ごとに絶対違いますよね。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 
共通テーマ:映画

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

逆さに読んでもpopdod甘酸っぺえ! ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。