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るい丸の二本立て [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]


地下鉄のザジ【HDニューマスター版】 [DVD]

地下鉄のザジ【HDニューマスター版】 [DVD]

1969年フランス/監督:ルイ・マル
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD
年端もいかない女の子ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)。母親に連れられて憧れのパリへ来たは良いものの、乗ることを楽しみにしていた地下鉄はあいにくストの決行中。おまけに母親はザジを叔父(フィリップ・ノワレ)に預け、彼氏とどこかへ遊びに行ってしまう。残されたザジは、行く先々でそのおてんばぶりを発揮してはオトナたちを振り回し…というお話。

RIMG4869.JPGビデオ屋で借りてきてはなぜか観る気が起きずそのまま返却、という不毛な作業をオレが勝手に繰り返している映画がいくつかある。そう、この『地下鉄のザジ』も先日までそんな可哀想な一本だったのです。そんで、こないだ(っつっても秋ぐらいの話…)東京・高田馬場の早稲田松竹でやってたから、もういい加減ケリをつけてやるゼ…とばかりに観に行ってきた。
RIMG4874.JPG「どうせ雰囲気ばっかで意味わかんなそう。はいはい、オシャレオシャレ」というフランス映画に対する自分のいわれ無き偏見は、果たして見事に覆されて、これはかなり面白かったです! 特に中盤の、ザジと怪しいおっさんの追いかけっこのシーン。技法がどうのこうのじゃなくて、なんていうんだろ、ザジのスキっ歯および愛くるしさでもうすべて許せる感じ。こうなったら(?)芦田愛菜ちゃんらへんでリメイクしたらどうかしら。そうすると叔父さん役は誰がいいんだろう。平泉成? 老けすぎ&怖すぎか。まあ、なにかと世知辛い当節、幼女と中年男が二人で外出という設定自体許されなさそうですけど。

あと、最後の展開があんなにパンキッシュになるなんて知らなかった!ちっちゃい女の子がフラフラするだけの映画だと思ってたのに、クライマックスは半分実験っぽいよね。とまれ、そこも含めて満足です。いちばん印象的だったのは、無邪気に大人たちをおちょくる少女の瞳に、どこか醒めた部分、どこか突き放したような部分が感じられたこと…かな。カッコよくまとめようとして急にキモい文体になってごめん。こんな感想文、ケツくらえ!

◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇

死刑台のエレベーター【HDニューマスター版】 [DVD]

死刑台のエレベーター【HDニューマスター版】 [DVD]

1957年フランス/監督:ルイ・マル
  • 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
  • メディア: DVD
自らが勤める会社の社長夫人(ジャンヌ・モロー)と親密な仲にある男(モーリス・ロネ)は、自殺に見せかけて社長を殺してしまう。しかし、その犯行後、現場に置き忘れた一本のロープを取りに戻ったことから、完璧と思われたその企みはほころびはじめ…というお話。

RIMG4872.JPGそんで、この日の2本目。同じルイ・マル監督によるものです。『ザジ』を観て、マルちゃんったら茶目っ気たっぷりの映画を撮るんだからぁ~、次のはまたどんな素敵シネマなのかしらぁ~…なんて思いながらトイレから帰ってきたら一転、笑いゼロなのな。シリアスなのな。あるいはスタイリッシュって言うんですかね。

でも、主役の男は仕事の出来る切れ者っていう設定のハズなのに、犯行現場に致命的な忘れ物したり、本人のせいじゃないにしろエレベーターに閉じこめられたり、なかなかの間抜けではあるまいか。名作にそういうこと言っちゃダメ?
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