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森と東野 [読んだ本 / 好きな文章]

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■ なにがきっかけかは思い出せないのだけれど、むかーし読んだことのある『舞姫』と『高瀬舟』をもう一度読んでみたくなって、だったらいっそのこと森鴎外の全集っぽいの買っちゃおうと思って森鴎外の全集っぽいの買っちゃった。筑摩書房から出ている、ちくま日本文学っていうシリーズで、そりゃあもう名だたる文豪の先生方がラインナップされております。例によって、ゾンアマの古本コーナーで入手。なんでこのシリーズを選んだかっていうと、前にも他の人たちもこれで読んだ(つうか、色川武大と尾崎翠も間違いなく持ってたはずなのにどこやったんだ! オレの馬鹿ッ!)ことがあって、読み易さを体験済みなのとコレクション欲みたいなのが少しウズいたのとで。

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■ 全集っていうとどうしても図書館にあるような、重くてどデカいサイズを想像しちゃうけど、これは文庫サイズなのが素敵なんだ。でもね、なんかオレ勘違いしてました。届いた森鴎外は、今まで買ってきたやつみたいに表紙がボール紙の硬い感じではなく普通にペラペラだし、そのせいかサイズが違う。 震える手で自分のタブレットをスワイプ、青ざめた顔で筑摩書房のホームページを検索すると…なんということでしょう、「ちくま日本文学全集」というシリーズは廃盤になっていて、そこから新しく「ちくま日本文学」にリニューアルしたみたいね。ラインナップされている作家の総数も、60人から40人へと減っている。Oh...

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■ ともあれ、エリスさんの悲劇と庄兵衛の戸惑いが久しぶりに味わえたからとりあえずは満足。それ以外は、うーん、『山椒大夫』と『魚玄機』がちょっと面白かったかな。まあ、オレには高尚すぎた、あるいは本格派すぎたのでありましょう。ただ、『阿部一族』とかの時代物はおじいちゃんになった頃にでも読んでみたい。なんとなく収録作を筑摩書房のサイトから以下にコピー。
大発見 / 鼠坂 / 妄想 / 百物語 / かのように / 護持院原の敵討 / じいさんばあさん / 安井夫人 / 山椒大夫 / 魚玄機 / 最後の一句 / 高瀬舟 / 寒山拾得 / 文づかひ / 舞姫 / 沙羅の木


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■ 同時に、芸人・東野幸治の小説も並行して読んでみた。ずーっと森鴎外じゃキツいだろうなと弱気になって、なにか現代人、せめて昭和以降の人を…と思ってダンボールをあさると、たぶんブックオフ100円コーナーで買ったのであろうこの本が出てきた。ハナから「芸人の書く小説なんて、どうせ…」なんて決めつけちゃいけない、そんな偏見こそが自分の読書体験を狭めているのだ、作家の名前ではない、書物そのもの、そのページに書かれている一語一句に真摯な態度で向き合うのだ、自分よ! とは思っていたんスけど、やっぱすごくつまんなかったです。テレビに出ているときの東野幸治はすごく面白いと思うんだけどね。

ちゅうわけで今年もありがとうございました。よいお年をー。
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