だからおまえは一体いつの話をしてんだよっていう感じですけど、5月末ごろに『大友克洋GENGA展』を観に行ってきました。


オレ史上ナンバーワン漫画はいまだに『AKIRA』であって、なかなかそのランキングは塗り替えられそうにない。その作者の原画展が開催されるとあれば、行かずにおられようか(いや、いられない)。


ちゅうわけで、バイクをぶっとばしてちょっくら東京・神田の「3331 ArtsChiyoda」まで。そうそう、このイベントのチケットはローソンの「ローチケ」というシステムで買わなければならなかったんだけど、もう二度と利用したくないっていうぐらい煩雑な購入手順で参った。あの仕組みを考えた(or作った)人っていうのは、実際に自分で試してみたのかな。そのときの気温と湿度がもう少し高くて、かつカルシウムが足りなければ、イライラのあまり店頭で操作した端末のモニターを叩き割っていたレベル。


ここは廃校を再利用した施設のようで、うーん…なんか、前にもこういうところに…あッ、三宿のあそこだ。


んで、実際の原画たち。やっぱ上手え。いや、分かっていはいるんだけど、本物を目の前にすると「…上手い」って言っちゃう。オレが先述の『AKIRA』を好きなのも、奇抜なストーリー展開もさることながら、それを支える画力にビックラこいたっていうのが大きいんスよね。職人気質つうか。だから、その原稿を生で見ることができただけで十分満足。ローチケの件もいちおう許す。もちろん『AKIRA』だけではなくて、初期作品から一般企業の広告用イラストまで、展示されている原画はかなり幅が広かったよ。それと、客層(?)も、いかにも…なオタ層から、オレのような中年の不審者、はてはカリアゲ&ダボダボパンツみたいなリアルおしゃれボーイまで、色んな人が見に来ていた。


会場の出口付近には壁一面の落書きコーナーと、ファンの方が個人的に作ったという走行可能(!!)な金田のバイクが展示されていました。500円以上の寄付をすると、それにまたがることが出来るという…。


財布の中を見ると小銭で500円の持ち合わせがなく、まさか「お釣りください」なんて言えないよなーと、半べそかきながら千円札を募金箱に入れた一頭のゴリラがバイクにまたがるの図。

この写真は誰が撮ったのかって? バイクにまたがるために並んだ行列で、自分のひとつ前に並んだ青年が「あのー、写真撮ってもらってもいいですか?」と頼んできたから二つ返事でOK、その代わりにオレのも撮ってもらったというわけ。ギークどうしの絆は強いものだ。


『童夢』の有名なシーン、通称「ズン壁」。


数分前に知り合った若者が構えるデジカメの前で、原作に忠実であるべく苦悶の表情を演じる30代半ばの男。恥ずかしくない、けっして恥ずかしくないよー。



秋葉原の駐車場に停めたバイクにまたがってスラム街へ帰る途中、気分はもちろん『AKIRA』の金田ね。オレのグランドマジェスティは、ものすげーマイルドで乗りやすい車種にも関わらず、道中「ピーキー過ぎてお前にゃ無理だよ」と何度つぶやいたことか…。お薬、一週間分出しておきますね、お大事に。