千葉の佐倉市にある川村記念美術館に行ってきました。「こ、こ、この展示がどうしても見たいんだッ!」というわけではなく、よくある美術館ガイドみたいな本で「とっても綺麗な美術館」と紹介されていて、その施設を一度この目で見てみたいものだなぁと思っていたのです。



都内からバイクで東関東自動車道をブイーンと暴走すると案外すぐに目的の佐倉インターチェンジに、それから田園に囲まれたのどかな道をとことこ10分ぐらい走ると、うっそうとした森に囲まれた美術館に着きました。建物のまわりの庭園や散策路も自然豊かで綺麗だったし、美術館自体も外から見る以上に広く、明るくて良かったです。



手元にあるパンフレットをもとに書かせていただくならば、シャガールやモネ、ルノワールなどの「いかにも」な西洋画や、ポロックやマーク・ロスコなどの現代っぽいやつ、フランク・ステラ(この人知らなかった)のインスタレーション(っていうの? なんかデカくてトンチキなやつ)などなどからなる常設展と、今月23日(火)までやってる企画展“「4つの物語」コレクションと日本近代美術”というのをじっくり観てきました。



常設展のほうでは、マグリットの絵が見ることが出来て楽しかった! それと、初めて見たジョセフ・コーネルという人の作品がなにやら妙に心に残ってしまって、お土産コーナーで絵葉書を買ってきました。小さな木製のきったない箱の中に、雑誌からの切抜きやらでコラージュがしてあるという。なんじゃそりゃ。それと、この美術館イチオシであろうマーク・ロスコの巨大壁画たち。ぜんぶ真っ赤。インパクトはあったけど、もちろん意味は分かりませんでした。



企画展のほうも有名な作家・作品が多く展示されていて、岸田劉生の『麗子座像』を初めて見ました。そう、あの教科書に載ってる怖いやつ。でもね、このときの麗子は怖くなかったです。むしろ、ほんとにかわいらしい感じがした。何ヶ月か前の『美の巨人たち』でもやってたけど、麗子像は何枚も描かれているみたいで、教科書に載せるのはこっちにすればいいのにって思った。




それにしても、こういう美術館内で書かれている解説の文章。意味分からなすぎて面白い。

「この作品の緊張感あふれる構図と色彩表現をもってして、現代において失われつつある身体感覚をわれわれに提示してくるのです…」(※適当な創作文です)とかなんとか言われても、オレのボンクラ頭には文意がさっぱりで、分からなさが一周してむしろその解説文がもつ不思議っぷりにゾクゾクしてくる。大興奮です。おーい、ここに変態がいるぞぉー。



ちなみに、この写真に写っている右側の絵葉書がジョセフ・コーネルという人のコラージュで、左側は鏑木清方という人の日本画。



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この美術館に行ったあと、同じ佐倉市内にある「国立歴史民俗博物館」にもほんとは寄ろうと思っていたのだけど、昼飯に食べた美味しい本場インド仕込みのカレーを白いシャツにこぼしたりしてるうちに時間がなくなり、またの機会ということに…。
参考:http://r.tabelog.com/chiba/A1204/A120402/12000847/



そしてその夜、印旛沼で花火を見ました。休耕田に座って眺める花火は、打ち上げ場所から近くて大迫力だったよ。正直、しょぼいのかもなぁとあんまり期待してなかったんだけど、なかなかどうして。たまげました。たまやだけに。

ところで、携帯でいっしょうけんめい撮った写真が、ショートして火災を起こしている電車の架線にしか見えないのが悲しい。美術館がどうこうぬかす前にぃ、われぇ、デジカメ買えやぁ、おう!?



川村記念美術館