『ブラック・スワン』
2010年アメリカ/監督:ダーレン・アロノフスキー
http://movies2.foxjapan.com/blackswan/
才能ある若きバレリーナ、ニナ(ナタリー・ポートマン)。しかし、次の新作「白鳥の湖」で主役を射止めるためには自らの殻を破る必要があった。それに加えて、夢を託して何事にも干渉してくる母親(バーバラ・ハーシー)、厳しい要求を突きつける監督(ヴァンサン・カッセル)、役を争うライバルのバレリーナ(ミラ・クニス)たち。すさまじいプレッシャーのもと、ニナの精神は徐々に追いつめられて…というお話。

え、バレエの話ですかぁ? オレ全然分からないし、話題作みたいだけどレンタルでいいですよぉ。と、ふざけたことを考えていた自分に、管理当局より強い行政指導が入り、処分を恐れて観に行ってきた。ら、すげえ面白いじゃんすか! 映画館で観といてよかった。

ちなみに、いつもその映画のポスターを盗撮してるんだけど、これは観終わってから撮ろうとしたら、同じスクリーンで次に上映する『さや侍』に差し替えられてた…。殺られる前に殺れ、観る前に撮れ。たいせつな教訓をひとつ学んだよ。

んで、中身。いちばん印象的だったのは、始まりからエンドロールまで続くテンションの高さと申しましょうか、やたら緊張感のある映画だなあということ。ジャンルとしてはスリラーなのでもちろん良い方向に作用している。妙にザラザラした映像も生々しさを感じさせたし、こっちが油断しているときにドキッとさせる描写が割り込んでくるその唐突さも楽しい。楽しい?

それに、すげえいまさらなんですけどナタリー・ポートマンがやっぱ綺麗だった。おいどんカッペですけん、本物のバレエなんてもちろん見たことない。それなのに、なるほどバレリーナとはこういうものなのだろうなと一人納得してましたもん。そうしたリアリティを感じさせつつ、重圧に追いつめられて破綻してくナタポの演技は、お母さん役の人のちょっとおかしい感じと同じく、すごく上手かった。あと、あんなエロいシーンがあるなんて知らなかったんですけどー。

ふー。もう何ヶ月も前に観た映画だから細部を忘れつつある。誰も知りたくないオレの鑑賞履歴として、この映画のあと、とりあえず劇場で観たやつは『127時間』、『ビューティフル』、『スーパー8』など。さっさと感想文を書くクセをつけないと。