【ステインによる着色】 |
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まず着色。ミニテーブルのとき(過去ログ宣伝厨)と同じ塗料、「水性オイルステイン(色:チーク)」を使います。濃度も同じく2倍希釈で。まず1回目。
ハケでドボッ、布でササッ。そんな感じ。ぜんぜん分かんねーよ馬鹿! |
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ほんで2回目。外から見えない内側や本体裏側、中棚はこれでおしまい。
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それから3回目。つまんない写真でサーセン。 |
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ちょっと薄い気がしたので、さらに4回目。うん、オレのゲジゲジ眉毛も納得の濃さ。
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ただし、ムラが出来にくいというステインを使ってんのに、またしてもムラムラしちゃった。というか垂れた跡が残ってしまった。マスキングテープとか使わないとダメかなあ。
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【ワックスの塗布】
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つや出しと表面の保護のため、ワックスを塗ります。
小説家・色川武大(たけひろ)は昔からずっと好きで、中上健次もちょっとだけハマった時期がある。そんな彼らのルーツのひとつとされるのが坂口安吾や織田作之助ら、いわゆる「無頼(ぶらい)派」。そして、無頼派の作家たちが自宅の家具に好んで使っていたというのがこの「ブライワックス」である。完全に嘘です念のため。 |
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ミニテーブルのときにはつや出し&保護剤としてウレタンニスを試していましたけど、奇声あげながらホムセンをウロウロしている最中、もしかしてウレタンニスよりワックスのほうが使いやすいのかも…という遅すぎる閃きがオレに訪れたといいます。ウレタンニスは、塗りムラや気泡が自分にはどうしても厄介で。
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で、実際使ってみた。まずはテストピースの板きれで練習です。慎重なのは良いけれど、自分はきっと石橋を叩きすぎて割るタイプ。
ちなみにブライワックス(クリアー)はドイトで2280円でした。もちろんシンナーほどではないけれど、独特の匂いがあるのでちょっと注意が必要かも。 |
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いよいよ本番。容器側面の説明書きにしたがって、最初に布で塗り広げる。主観では、わりと薄めに塗っても大丈夫そう。
次はどれどれ、「20~30分ほど乾燥させてから、タワシなどで磨いてから乾いた布で拭き取る」。
…え、タワシ!? と驚きましたけど、マニュアル世代のマニュアル人間なのでマニュアルに逆らうことはオレのマニュアルに載っていない。
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そして…おぉぉぉ、良いじゃない! このクソ写真では伝わらないこと請け合いですけど、予想よりもさらにしっとりとした落ち着いた輝き。かなり素敵です。ワックス選んで良かった。
ただ、ウレタンニスと比べると耐久性が格段に落ちるのは間違いなさそう。それと、これは説明書きにも書いてあることなんだけど、水気があるところには使えません。 |
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まだちょっと塗りムラのようなものがあったのと、塗れば塗っただけツヤが出てくれるんじゃないかという期待とで、翌日に2回目の塗布。結局、乾燥させるための日にちもとって、のんびりペースで3回(=3層)塗りました。左の写真は3回塗ったあとのもの。テッカテカやで! ゾックゾクするやろ! |
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【布地の探索】 |
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これは別に無くてもいいんですけど、ラジオ台の内側に敷く中敷きとして厚めのフェルトを考えていました。けれど、ユザワヤ(手芸店)の吉祥寺店&新宿店に行ってみると最大でも40センチ角のものしか売っておらず、このヘボ家具に必要な長さであるところの60センチに足りない。うーん、困った。
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ハッ! ここは…どこだ!? オレは今まで地底にいたはずなのに。ニッ…ポリ?
実は、上記の悩みをしゅげい博士に泣きついたところ、「汝、日暮里は繊維街を訪ねよ。さらば与えられん」との御告げを授かりました。 |
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ちなみに上の写真は便宜上(?)電車の駅を撮りましたけど、やっぱり実際は排気ガス撒き散らしながらデカスクで行っちゃいました。東口駅前に大きめの地下駐車場があって便利。1日400万円。二輪は10台ぐらい停められるみたい。 |
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繊維街というところは布地の問屋さんが集まった通りで、確かに布という布があるわあるわでビビりました。もう布まみれ。
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ただ、本命の大きなフェルトはニーズが少ないのか、ここでもあまり見かけず、あったとしてもそれほど好みの色ではなかったり。 |
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そんなときに出会ったのがこちら。探していたフェルトではなく普通の布ですけど、オレの内部に眠る乙女要素が暴発し、このノルディック調の柄に一目惚れしてしまった! このツラでノルディック! どうか通報だけは勘弁してください!
1枚上の写真の「トマト」というお店で見つけたよ。お値段、480円/m(巾110センチ)。 |
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また、しゅげい博士より「さ迷える子羊よ。約束の地・オカダヤへの探訪も、汝忘るることなかれ」との助言も受けており、日暮里の帰り、目黒で二本立ての映画を観た後に、その新宿店へ初めて行ってみました。したら、ここは大きなフェルトが色も豊富に揃えてありました。でも、もっと良い感じのやつをもう手に入れちゃったもんね! またいつか必要なものが出来たらここに来ようと、何も買わないで豚小屋に帰宅。
それにしてもアレですね、手芸系のお店に来たときの緊張感はすごい。いつも電動ドライバー片手にウホウホ唸ってるゴリラが、女子の聖域に侵入してしまったよう。あるいは、見知らぬ土地に迷い込んだ全くの「異邦人」感覚。これでもし暑かったりしたら、意味もなく人を殺したあげくに裁判で「太陽のせい」とかほざいてたとこッスよ。
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【中敷きの作製】 |
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ところで、手に入れた布地はほんとに単なる布なので、どうやって家具の中敷きとして使ったものかしらと足りない頭で思案した結果、サイズが小さくてもフェルトを何枚か合わせて裏地として、そこに布を貼り合わせることに。
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だもんで、近所のスーパーに牛乳買いに行きがてら、フェルトを求めてダイソーに行ってみたら…m9(^Д^)プギャー。欲しかった大きいサイズのフェルトが売ってるし! しかも100円で! 「ダイソーもとくらし」とはよく言ったものです。誰も言ってない。
気をとり直して、まず中棚と底面それぞれの大きさに合わせてフェルトをカット。 |
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そこに、布用の両面テープの登場。繊維街で布と一緒に買ってきておいたんだ。 |
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面白い素材で出来てる。普通の両面テープと違って、このままの状態だとまったくネバネバしていないので粘着力はゼロ。アイロンがけが必須です。 |
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フェルトより一回り大きく切り取った布を乗せて、アイロンで圧着。説明書きによれば「スチーム推奨」とのこと。 |
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さらにはみ出た部分を折り返して、また新しく両面テープを貼って(つうか置いて)再び圧着。 |
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すると…ガッタガタやん! またこの展開かよ!?
オレの事前イメージでは、スパーンとまっすぐにカットされた綺麗な模様が前面で猛アピールするはずだったのに、ところどころ曲がってて大変ヘボい…。
思うに、折り返して貼るところが難しくて、考えた通りにいかずシワがよってしまった。な、泣いてねえよ! コンタクトがズレただけだよ!
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コンタクトを正しい位置に直したあと、2枚目の中敷きにチャレンジ。 またラインが真っ直ぐになっていない。1枚目に比べれば、まあマシ…というところかしらん。
ちゅうわけで……
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でけたーーー。
細かな不満を挙げたらそりゃあきりがないし、完成度もまだまだということは承知の上で、全体としてはイメージ通りになったので自分なりに満足してます。 |
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斜めから。パシャッ、パシャッ。いいよー、今日もかわいいねー。次はちょっとセクシーな感じでいってみようかー。パシャッ。
天板と扉の木目が綺麗に出たのが嬉しかったな。意匠的な意味で、脚は前面すれすれまでもっとせり出させても良かったと思った。 |
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背板と側板が組み合わさる後ろの部分について、高さがぴったり合うのではなく、ちょびっとだけ段差を付けたのは我ながらやっぱりナイス。ツライチ(=フラット)にするよりも表情が出るような気がして。
…家具に「表情」とか言っちゃって、もう狂ってる! 怖いよー。誰か、誰か110番!
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そして問題の、「開かずの扉」ならぬ「閉じずの扉」(前回Act.4を参照)が御開帳でございます。本体側が茶色だから、中敷きは明るめの色が良いかなと思っていたけれど、実際に置いてみるとけっこうガチャガチャして落ち着きのない感じになってしまった…。また繊維街めぐりをすべきということか。 |
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本体の幅は70センチほど、高さは30センチほどで、わりと小ぶりです。でも、たぶん写真では実際よりも大きく見えていると思う。だもんで、サイズの参考のために、人類史に残る超絶名作映画2本のDVDと、ゲーム史に残るデルタ部隊の精鋭2名を配置してみました。
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あっ! そうだった、これは「ラジオ台」として作ったんだ。ということで、ヤフオクで数百円也の古くさラジオを乗せてみる。
うーん、ちょっとラジオが大きくてバランスが悪いかな…。でも、これは余った板で作る習作ということなので仕方ない。 |
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最後に、費用のことが気になってしょうがないゼニ山ゲバ夫くんやゼニ川ゲバ子ちゃんのために、そして何より自分用のメモとして、かかった費用をざっくりと記しておきたい所存です。
ただ、ここで問題となることが2点。まず、買った材料を全部使いきったわけではないこと。例えばメインの材木(シナランバーコア)は買ったサブロク板の半分しか使ってないし、塗料もしかり。というわけで、ここでの計算方法は実質主義を採用し、「実際に使ったであろう分量を購入金額に掛け合わせた額」を計上することとします。なんか書き方がカッコいい…。
次に、工具の費用を算入するべきか否か。例えば、この作品のためにノコギリを新しく買ったとして、それは制作費なのかどうか。うーん、これのためだけに買うならいざ知らず、他にも使うかもしれないしねぇ…。まあ、とりあえず書いときますんで、あとはおまえらの顧問会計士に尋ねてみてください。けっこう細かく計算してあるように見えるかもしれませんけど、使った量はかなり適当だし、1~10円単位の端数もカットしたものが多いんで「式と合わない!」なんて怒らないでね(> <)
全5回、ふざけないできちんと書けば格段に短くまとまったはずの内容をスーパー長々と記事にしたけれども、死ぬほど読みづらい文章を最後までめげずに目を通してくださった方々、どうもありがとうございました! とりわけ、ケータイでこの糞ブログを見てくれている人は大変だったんじゃないかと思います。恐縮です…。