バンク・ジョブ デラックス版 [DVD]

2008年イギリス/監督:ロジャー・ドナルドソン
  • 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント
  • メディア: DVD
70年代のイギリス。小さな中古車業を営むテリー(ジェイソン・ステイサム)は、かつての恋人(サフロン・バロウズ)から銀行強盗を持ち掛けられる。商売が思うようにいかず金策に行き詰まっていたテリーは仲間とともにその話に乗るが、その犯罪計画にはイギリス政府が絡む「裏」があり…というお話。

ご覧の通り、すでにDVDも出てるけど、こないだ東京・飯田橋の名画座ギンレイホールで観てきました。二本立てのもう片方は『その土曜日、7時58分』。つまり、強盗もの特集やね。大好物なもんで、これは行かずにおれない。

実話ベースの話だっていうから派手さが無いのかなぁと思ってたけど、ちゃんとエンターテイメントしてくれてて面白かった! ほんとにテンポ良く進むし、肝心の銀行強盗のシーンもスリルがあって王道(?)通り。最初から最後まで、一定のテンションで突っ走ることが出来てるのがなかなかすごいな。
あと、どうしたらジェイソン・ステイサムのようにカッコよくハゲられるのか。「外人だから」とか、そういう安易な解答に逃げてはいけないんだ、僕らは。そう、来るべき将来のためにも…。

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その土曜日、7時58分 コレクターズ・エディション [DVD]

2007年アメリカ、イギリス/監督:シドニー・ルメット
  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD

  • ※本ブログ内でのこの記事のカテゴリーが「アメリカ以外のやつ」になってるけど、この映画は「アメリカのやつ」にほんとはすべきなんよね。便宜上、勘弁してください。つうか誰も気にしてない。
不動産会社に勤めるアンディ(フィリップ・シーモア・ホフマン)は自分の弟ハンク(イーサン・ホーク)に、ある強盗計画を持ちかける。お互い生活に行き詰まっていた二人が狙ったのは、なんと両親が経営する小さな宝石店だった。誰も傷つけることなく簡単に成功するはずだったその強盗は、目論みの甘さゆえにあっさりと失敗する。徐々に追い詰められていく兄弟の運命は…というお話。

二本立ての二本目。すでにケツが痛い…。しかも、シネコンの快適シートに慣れきってしまった我が肉体にはこの映画館はさすがに狭くて、ケツの痛さの余り何度ガサゴソして前の席を蹴ってしまったことか。あのときのマダムごめんなさい。

二本の作品のうち、もともとこちらが目当てでした。で、期待してなかった一本目が予想外に面白くて気を良くしてこの映画に臨んだところ、うん、こっちもバッチリ。
『バンク・ジョブ』が(イギリス映画なのに)カラッと乾いた娯楽ものだったのに対して、こっちは家族のドロドロした「業」みたいなテーマで、暗くジメジメしてる。強盗の成り行きも、あっちが成功するかどうかドキドキハラハラなのに、こっちは映画の冒頭で失敗するシーンがバーンと映され、お話のメインは破滅へと一直線な兄弟の惨めな転落っぷり。ただ、観終わったあとの満足感で言えば、こっちだったかな。これはもちろん好みの問題という範疇(はんちゅう)ですけども。

やっぱり、フィリップ・シーモア・ホフマンが上手いね。なんて言うべきかなかなか思いつかないけど、あのヌメヌメした(?)キャラ作りはほんとヤバい。それと、イーサン・ホークも情けない弟をよく演じてたと思う。昔はオレの中で「リアリティ・バイツの人」程度の扱いだったんだけど、熱血デカ役で主演した『トレーニング・デイ』を観てから、お、なかなか良い役者じゃんって思ったんです。偉そう。

とりあえず、良い意味で対照的な二本を組み合わせたプログラムに大満足でした。ギンレイホール、グッジョブ。

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二本目の『その土曜日~』で、イーサン・ホークにいちゃもんつけるドチンピラ役を演じていたマイケル・シャノンが、リチャード・カーペンターの若い頃にちょっと似てる!




毎度のことながらの低クオリティ。どこらへんがどう似てるのか、ちょっと説明してもらおうか。