モーターサイクル・ダイアリーズ 通常版 [DVD]

2004年アメリカ、イギリス、アルゼンチン、ドイツ/監督:ウォルター・サレス
  • 出版社/メーカー: アミューズソフトエンタテインメント
  • メディア: DVD
舞台は1960年代の南米。のちにチェ・ゲバラとしてキューバ革命を指導することとなる医学生のアルネスト・ゲバラ(ガエル・ガルシア・ベルナル)は、友人のアルベルト(ロドリゴ・デ・ラ・セルナ)とともに一台の古びたオートバイで旅に出る。数ヶ月かけて南米の国々を放浪するのだ。当初は軽い気持ちで旅をしていたアルネストだったが、道中で目の当たりにする名もなき人々の過酷な現実は、社会に対する彼の意識を少しずつ変えてゆき…というお話。

この映画の撮影監督はエリック・ゴーティエという人です。世紀の大傑作『イントゥ・ザ・ワイルド』で我らがショーンペン先生は、本作を観て撮影監督に彼を指名したという。先生にそこまでさせるほどの映像とはいかなるもんじゃいと借りてみた次第。それと、DVD特典の「スタッフ略歴」みたいなところで知ったんだけど、この映画の監督はウォルター・サレスというブラジル人だそうで、あれなんか聞いたことあんなと思ったら、『セントラル・ステーション』も撮ったという。ああそうだ思い出した。『セントラル~』と言えばあれですよ、オレが恵比寿の映画館にて号泣したことで有名な、オレ内泣ける映画ナンバー1映画です。

うん、サラリとした映画で、なかなかに好みでした。革命家の若かりし頃の話っつうから、さぞ暑苦しいんだろうなと思ってたら、実際はあんまりそんなこともなく、ちょっと引いた視点で撮られていたのがグー。しかも、すんごいシリアスタッチというわけでもなく、そこここにコミカルなシーンもはさんであったし。
「チェ・ゲバラといえばTシャツによくプリントされている髭の人」程度の知識しかオレは持ち合わせてないんですけど、その彼が少しずつ社会正義のようなものに目覚めていく様が説教臭かったり押し付けがましくなく、それでいて丹念に紡がれているのが良かったと感じる一番のポイントかも。

あ、エリック・ゴーティエの仕事見たさにこれを観たんだった。そっちについても納得でした。正直言って映像の荘厳さや自然美など、『イントゥ~』ほどには感じられなかったものの、それでも充分なレベル。すんげえ偉そうな言い方ですいません。