田んぼとジャスコしかない田舎町で、ひとりロリータファッションに身を包む桃子(深田恭子)は、ひょんなことから時代錯誤なヤンキー・いちこ(土屋アンナ)と知り合う。人間は一人で生きていくもの、友だちなんて面倒なだけと考えていた桃子だったが、自分とは正反対ないちこと付き合ううちに…というお話 (あんまりうまくないまとめですいません)。
『告白』の監督と同じ人。あっちがそこそこ面白かったからこっちも観てみました。ら、こっちのほうが断然好みだった! 実は、しもつま博士から「ぜったい面白いから観ろや」と、この映画のデーブイデーをずっと前から借りていたにも関わらず、なぜだか分からないけどなかなかその気が起きず、そのまんまでした。で、くだんの『告白』がそこそこ面白かったもんだから、ようやっとデーブイデーをプレーヤーに入れてみたわけさ。そしたら、なんで早く観なかったんだろうという面白さ。
いろいろとコミカルな手法が取り入れられたりしていて、映画の撮り方として一見オーソドックスとは言えないかもしれないけど、ストーリーを追ってみると明快。世間とどう折り合いをつけていけばいいのか分からない深キョン演じる主人公の自立がストレートに描かれてる。きっと、軽い描き方と古典的なテーマとのバランスが良いのだろうなと思いました。日本版『ゴーストワールド』なんていったら怒られるかしらん。でも、もしオレがビデオ屋やってたら、「合わせてお勧め」コーナーに置いておきたい１本です。