フジテレビで放送されてた連ドラ『ゴーイング・マイ・ホーム』をこないだ観終わりました。いまでも深く深く心に残っている名作映画『歩いても 歩いても』(過去ログ宣伝厨)と同じコンビ、監督・是枝裕和&主演・阿部寛、しかもテーマも同じく家族ものということで、たまたま新聞で運良く初回の放送を知ってから結構楽しく鑑賞しておりました。全10回という回数からすると、内容がまったりし過ぎというか間延びしてたなーとは思うものの、やっぱりところどころで泣いちゃった。あと、阿部ちゃんの奥さん役の山口智子がプロの料理家っていう役どころで、その調理風景を毎回ドキュメンタリータッチで撮っていて、それもなかなか新鮮味があった。

僭越ながらダメ出しをさせていただくならば、阿部寛の父親役・夏八木勲と西田敏行との過去に何があったのかをもう少し具体的に描いたり、奥さん役・山口智子のあまり恵まれているとはいえなそうな生い立ちを広げたりしても良かったんじゃないかな。あと、CMへの入り方つうか本編の切り方(?)・タイミング(?)がすげー変な感じがした。

ところで、家族の絆、温かさあるいは寂しさ、それを妖精のような小人「クーナ」探しというトピックに絡めて描く…という地味な主題は地上波ゴールデンでどうなの?と思って、いまポチポチと検索してみるに、視聴率はほぼ一桁台という厳しい状況だったらしいスね。はー、そこまでかー。たしかにオレも話題沸騰! 視聴率30%! なんてことには絶対ならないとは思ったけど、予想以上に人気なかったんやね。こういう「行間を読むタイプ」(いまオレが勝手に命名)の連ドラがあってもいいと思うけどなー。ジャニーズないし人気アイドルが主演&大ヒット漫画が原作…みたいなドラマばっかりじゃなくて、大人の鑑賞に耐えるようなやつがもうちょっと増えてもいいんじゃないかしら。

ふむ。阿部ちゃんの母親役・吉行和子がたいへん良かった。(これまた『歩いても 歩いても』と同じく)YOUが娘役として出てるんだけど、二人ともハスキーボイスだから本当の親子に見えた。阿部ちゃんとYOUのきょうだい喧嘩のシーンも、明らかにアドリブっぽい掛け合いがあってなかなか楽しい。


ザキミヤとニシやんもさすがの安定感。ただ、この二人が親子っていうのは無理があるさー。DNAが違いすぎるさー。


阿部ちゃんの娘役、蒔田彩珠という子の演技がすごかった。人の心を突き刺すような視線…この子は大物になるでー。

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ちゅうわけで、このクソブログに今年一年お付き合いくださって、どうもありがとうございました。良いお年を!