先日、久しぶりにトレッキング（山歩き）に行ってきました。そう、こいついきなりアウトドア野郎ぶるから要注意！
場所は奥多摩の三頭山。ここは何年か前にも登ったことがある山で、良く整備されていて歩き易いことを覚えていました。トレッキングのブランクが長いこと開いてしまったので、この山が復帰初戦としてはちょうど良いかなと思い選びました。
以下、写真をたくさん入れたらかなり縦長になっちゃったんで、「続きを読む」を初めて使ってみます。
三頭山近辺は「都民の森」としてハイキングコースが何種類も用意されています。そのどれを歩くかによって時間も1～5時間といろいろ設定できるので、山登り初心者にもうってつけです。詳しくは駐車場近くの案内所に置かれている地図をご参照あれ。
ただ、ちょっと残念なのが車でないと行けないような場所にあること。電車から降りてテクテクすぐに山に入れるわけではないのです（土・日・祝日および夏休み・紅葉シーズンは連絡バス有りとのこと。実際、この日もバスで来ている人は多かったようです）。
桧原 都民の森
自分はツーリング気分も味わいたくてバイクで行ったんですが、桧原都民の森へは「奥多摩周遊道路」を通ります。で、この道は大型二輪がビュンビュンかっ飛ばしてることで知られています。したがって、都民の森の駐車場には休憩してる速そうなマシンもいっぱい。
リュック背負ったハイカーのおじさんおばさんと、全身ツナギのバイカーのお兄さんたち。2つの人種が決して交わることなく共存する様がちょっと面白い。僕はその両方の気持ちが分かるので、さしずめニューハーフといったところ。違う。
さあ、いよいよ登り始めるよ！
入口にどーん。ちょっとデカ過ぎないスかね？
それにしても早く歩き出さないと寒い。現地の気温は11℃。入口から何百メートルかは上の写真のように舗装されていますが、もちろんすぐに普通の山道になります。この日は前日に降った雨のせいで、かなりグチャグチャだった。でも、それもまた良しとしよう。
こういうの見ると本能的に反対向きにしたくなる。しないけど。鞘口（さいぐち）峠は熟年ハイカーで大にぎわい。きゃっきゃ言うとる。この日はかなり霧が出ていました。かと思うと、いきなり晴れたり。
見知らぬおばちゃん、待ってー。木々に囲まれたこういう道をただひたすらテクテク歩くだけでも、とっても楽しいんですよね。実際に始めてみるまでは自分でも信じられなかったけど。
山登りをしない人は、山登りってのは高い高い山頂にたどり着いてウワーイやったーっていうのが目的なのだろうと思っているかもしれません。でも、低い山でもじゅうぶんイケるんですよこれが。
もちろん2000m、3000m級の山頂から見る景色は格別で、まちがいなく山の醍醐味のひとつでありましょう。オレも好き。
ただ、そこにたどり着くまでひたすら無心になって登ってるときの感覚っていうのは、ちょっと特殊です。足の裏に落ち葉や土の感触を味わったり、行く手をさえぎるような巨木をアドベンチャー気分でくぐり抜けたり、あまりの急傾斜にゼェゼェ息つきながら何でこんな山選んじゃったんだなんて後悔しつつ登ったり。はたまた、チョロチョロと流れている清流を手ですくって飲んだときの冷たさとか、たまに出てくる蛇やらトカゲにびっくりしたり。
普段の生活では出会うことがないような、あるいは忘れているような感覚がよみがえる。汗だくになりながらそれを感じるのが僕にはとても面白いんです。素人のくせに語りやがってすいません。
三頭山山頂（1531m）に到着です。
お弁当食べてる家族連れが多く、ほのぼのムード。ムサいのが一匹お邪魔しますよ。
あ、ちなみに「みとうさん」と読みます。山梨百名山のひとつだそうです。…ん？写真見ると1524mって書いてある…。おかしいな。
まあ、男は細かいこと気にしちゃいけねぇやな。ギャハー。山頂からの視界はゼロ。まったく見えやしねえ…。だが、それも含めて「山」ってことさ（達人ふう）。
もし晴れていると、富士山がくっきり見えるそうです。でも、前回登ったときも見た記憶はないなぁ…。スタートから山頂まで、「ブナの路」なるコースをたどって、1時間ちょっとで着いてしまいました。途中少し急なところもあるけれど、それでもやっぱり歩き易い。ここから下山です。
写真とは関係ないですが、細い山道の途中で大砲のようなカメラを前に座ってる人々を何箇所かで見かけました。最初は何撮ろうとしてるのか分からなかったけど、その中の一人のカメラに貼ってあった鳥のステッカーでようやくひらめいた。バードウォッチャーだってことに。
ヒマそうにしてた人に、精一杯の爽やかさとともに「すごいカメラですね」って話しかけたらシカトされた…。もういい！お前にだって黙秘権はある！裁判でどうなっても知らんけどな！三頭大滝。
駐車場からの別ルートでこの滝だけ見に来る人たちも多かったです。その場合は20～30分で着くし、道も平坦なので普段着で大丈夫。ただ、わざわざ見に来るほどの滝かというと…。滝のそばでコンビニおにぎりをほおばって、この日のトレッキングはほぼ終了。天気こそイマイチだったけど、雨さえ降らなければ御の字です。全部で3時間程度のかなり短いものだったとはいえ、久しぶりに歩いたのでとても満足しました。やっぱり山は楽しいな。
駐車場に戻ると、速そうなビッグバイクが依然ひしめきあっております。こえー。異教徒を見るようなまなざしを感じながら、泥まみれになったブーツで自分のバイクにまたがって、青梅街道をひた走り、家に帰って、シャワー浴びて、ドーナツ食べて、寝た。おしまい。