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ジョン・ウォーターズのオリジナル版だと違うのかな? [映画やドラマ (アメリカのやつ)]


ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)

ヘアスプレー DTSスペシャル★エディション (初回限定生産2枚組)

2007年アメリカ/監督:アダム・シャンクマン
  • 出版社/メーカー: 角川エンタテインメント
  • メディア: DVD

人種差別が色濃く残る60年代初頭のボルチモア。歌とダンスが大好きな女子高生トレイシー(ニッキー・ブロンスキー)の夢は、夕方の人気テレビショーにダンサーとして出演すること。しかし、その肥満体型から母親(ジョン・トラボルタ)にさえ夢を諦めるよう諭される。それでもめげないトレイシーはひょんなきっかけでチャンスをつかむが、番組のプロデューサー(ミシェル・ファイファー)は彼女を気に入らず…というお話。

ひたすら歌って踊るミュージカルです。ネット上での評判もすこぶる高くて友だちも面白い面白い言ってて、たいそう期待したのですが…正直言ってピンと来なかった。ダンスシーンはとても楽しかったけど、それ以外の点で。
ちなみに、アマゾンでのこの商品のレビューで☆3つをつけてるエマニさんという人の感想にすごく共感しました。以下、ほぼエマニさんのパクリみたいなもんです。

まず、母親役のジョン・トラボルタ。なぜ特殊メイクまでしてトラボルタである必要があったのだろう。他にもそういう突飛な要素があるなら、あるいは母親役ではなく数シーンだけの役というなら分かるけど、本当にこの人だけ浮いてる。最初から最後まで違和感がぬぐえなかったです。もしかしてダンスつながりということで、サタデーナイト・フィーバーな人だから?それにしたって分からない。

そして最大のポイント。上の下手くそな要約では伝わらないでしょうし、僕も実際観るまで知らなかったんですが、ストーリーの主要なファクターに黒人差別が据えられています。で、その重い(はずの)テーマのわりには、全体的になんかハッピー過ぎるというか軽すぎじゃないっスかねという感じがした。

もちろん、差別の問題を扱う場合は必ずシリアスかつ重厚な作風にしなければならないわけもなく、変に深刻ぶらないでもいいさ。むしろそういう視点がこれからは大切かもしれない。実際、いまの日本で差別問題なんか扱ってる映画・ドラマはたぶんほとんどがエンターテインメントと対極の位置にあって、そんなの誰が観るんですかっていうぐらいお堅い(もしそうじゃないっていう作品があったらスイマセン。あ、でも『パッチギ!』とか『GO』とかは違うかもね)。社会問題でエンターテインメントとは何事ざますかキィィーって言われそうだけど、堅いテーマを堅い視点で取りあげても興味をもつのは堅い人たちだけだ。まずはみんなが知るってことが必要なら、間口を広げるために娯楽性を取り入れたって全然構わないじゃんって思う。

で   も。
この映画はそういうスタンスとはちょっと違うなと感じたんです。歌って踊ってみんなハッピー!人種も体型も、マイノリティだなんて気にすることないわ!…って、そんな簡単なもんじゃないのではないかしらと。ヒネクレ野郎をうならせる仕掛けがもう少し欲しかった。

ミュージカルという体裁上、必然的に楽しく陽気にという作風になるのは分かります。で、この映画が好きっていう人の気持ちも分かります。オレも馬鹿っぽい映画は大好きですから。けど、人種差別というと、80年代の映画『ミシシッピー・バーニング』でKKKに吊るし首にされた黒人男性が思い浮かぶ自分としては、素直に楽しめない。たぶん理屈優先で頭でっかちなんだろうな。そうそう、帽子もなかなか合うサイズが無くってね…ってオイ。もういいよ、ありがとうございましたー。
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