SSブログ

麺類食べよう、麺類 [映画やドラマ (アメリカ以外のやつ)]

『ザ・マジックアワー』
2008年日本/監督:三谷幸喜
http://www.magic-hour.jp/index.html

昔ながらの街並みが残る港町・守加護(すかご)。そこを牛耳る組織のボス・天塩(西田敏行)の愛人(深津絵里)との仲がバレた備後(妻夫木聡)は、命が惜しければ伝説の殺し屋・デラ富樫を5日以内に連れて来いと脅される。そんな殺し屋を探すすべなどもちろん知るわけもない備後は、困り果てたあげく、売れない三流俳優・村田(佐藤浩市)をデラ富樫に仕立てあげることを思いつく。映画監督に扮し、「殺し屋が主人公の映画の撮影だ」と村田を信じ込ませて街へ連れてきたまでは良かったが…というお話。

変化球なしの真っ向勝負。変にひねくれたりせず、みんなが楽しめるコメディを丁寧に作ったっていう感じがします。つまりこれは素晴らしい映画。

三谷幸喜の前作、『THE 有頂天ホテル』を劇場で観たときは、話がどんどん広がっていってまとまりきれずに終ってしまった印象をもちました。後半ダレまくって、もういいから早くエンディングを…っていう。そんなもんだから、今回も少し不安ではあったんですが、それは杞憂でした。徹底的に楽しませよう笑わせようっていう狙いを、それはもうすがすがしいぐらい前面に出してきてるから、観てるこっちも照れずに笑える。こういうのって健全で素敵だと思った。

笑いのポイント(?)は、映画の撮影だと信じきっている佐藤浩市と、彼を本物の殺し屋と思い込んでいる西田敏行たちとのチグハグなやり取り。ほとんどただこれだけなのに、なんでこうまで面白く出来るんだろう。特にCMでも流れてる佐藤浩市がナイフを舐めるシーンと、酒場で香川照之を相手に佐藤浩市が「お面を取る」シーン。死ぬほどおかしかった。佐藤浩市ってやっぱり才能があるんだなぁ。小島よしおに似てるとか言ってすいませんでした。でもまだ似てると思ってるけど。
あと、途中の"ラッシュ"のシーンはベタだけど良いやね。ちょっと泣きそうになった。

キャストもすごい。普段なら考えられないような人たちがチョイ役でどんどん出てくる。それを観てるだけでも得した気分です。映画の冒頭のほうでは市川崑も本人役で出演していたんだけど、これにはオレは気づかないで、観終わったあとに人から言われて気づいた次第。ここらへんがエセ映画好きたるゆえんであります。

ただ、今回もちょっとラストのほうがもたついてた気がしないでもない。もっとスパッと終わった方が爽やかだったんじゃないかなと個人的には思います。けど、映画全体からすればそんなことは気にならないぐらい。他が補って余りあるよ。

アイドルが主演の恋愛物も結構。人気ドラマの映画版も結構。観たい人がいるなら作れば良いと思う。でも、こういう風に馬鹿正直に作られた映画がもっと評価されていいはずなんだ。分かる人だけが分かるような笑いにはもうウンザリなんだ。
ただでさえ湿度高いのになんか暑苦しくてすいません。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(1) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 1

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。