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サブちゃんには余裕で勝てる [映画やドラマ (アメリカのやつ)]


再会の街で

再会の街で

2007年アメリカ/監督:マイク・バインダー
  • 出版社/メーカー: ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
  • メディア: DVD
歯科医のアラン(ドン・チードル)は、街で偶然に大学時代のルームメイト、チャーリー(アダム・サンドラー)を見かける。ただ、"9.11"の飛行機事故で妻と愛娘3人を一度に失ったチャーリーは以前とは別人のようになっていた。辛い記憶から逃れようと自分の殻に閉じこもり続ける彼を、アランはなんとか助けようとするが…というお話。

『ホテル・ルワンダ』の感想でも書きましたけど、ドン・チードルはお気に入りの俳優の一人です。というわけで、オレのドンちゃんが出てるらしいんで借りてみた。

オープニング、アダム・サンドラーがスクーター(と言ってもいわゆるバイクではなく、ちょっと前に流行ってたキックボード?みたいなやつにエンジンだかモーターがついたやつ(ここまで詳しく書く必要なかった))に乗ってニューヨークの街を走るシーンから始まるんですが、それがなんだか綺麗。妙に印象に残る。これはきっと素晴らしい映画が観られるぞという予感がしたものの、うーん、本編を観たあとの感想としてはちょっと感動したぐらい。つまらなくはないけど…。

不謹慎に聞こえたらすいません。オレ、ガチガチの日本人ですけん、"9.11"の衝撃とか悲しみとか、正直言ってピンとこないんですよね。単に鈍感だからかもしれないですけど。もちろん前代未聞のテロ事件(戦争?)だし、何千人もの犠牲者が出たっていう客観的な側面からの感想はあります。でも、外国人に乗っ取られた飛行機を自国の大都市で墜落させられたっていうアメリカ人のショックについては想像するしかない。で、たぶんこの映画は、そういった共通の意識というか悲しみを分かち合っているアメリカ国民が観て、初めて作り手が言いたいことが100%伝わるっていうタイプの映画なのかもと思いました。

ただ、この映画の良いところは、あのテロ事件を前面に押し出していないところ。ほんとにチラッと触れる程度。だから、観る側としてはアダム・サンドラー演じるチャーリーの家族が例えば交通事故で亡くなったら…などと、自分が共感を持てるような事例に置き換えることも十分可能です。

ドン・チードルが粘り強く旧友の心を開かせようとする過程で、自分の生き方にもきちっと向き合うようになるっていうテーマも良いです。ちょっとしたトラブルはあるものの歯科医としての仕事は順調、家族にも恵まれている。けれど、どこか満たされない自分がいる…。静かに葛藤する主人公を、さすがオレのドン吉は上手く演じてました。鼻の穴の広がりっぷりも毎度のことながら最高(ドン太郎がスパイだか何だかになる『Traitor』っていう新作もちょっと楽しみ)。

対するアダム・サンドラーはどうか。たぶん、これが個人的にこの映画をイマイチだと思った主因だと思うんですけど、あんまり良い演技だとは感じなかったです。もちろんね、過去にトラウマを抱えてそれでももがき続けるなんて役柄は誰が演じたって難しいと思うんスよ、ええ。ただ、その苦悩がオレにはあんまり伝わってこなかった。いまいちこちらに迫ってくるものがなかったんだ。これはアダム・サンドラーのせいではなく、演出か脚本のせいかもしれないけどもさ。
あるいは、コメディを中心に活躍してきた俳優がシリアスな作品に出て想像以上の演技をすると、なぜか必要以上に賞賛されることがよくあるじゃないですか。オレはあの風潮が何となく嫌いなんですよね(「僕って変わり者」アピール)。だから、コメディ出身のアダム・サンドラーがたとえこの映画で素晴らしい演技をしたとしても、オレはもったいぶって「まあ、良いんじゃない」程度の評価しかしないのかもしれません。うん、たぶんこれが理由だ。

というわけで、オレ以外の人にはこの映画はきっと超面白いはず。あ、いや、少なくとも平均点は取れてます。これはまじで。
あと、判事役としてキーファーの親父、ドナルド・サザーランドが出てきて、その相変わらずの眼差しというか目力(めぢから)にびっくり。日本の女性はファッション誌ではなく、この人を参考にするといいに違いない。
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