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権利のための闘争・実録版 [映画やドラマ (アメリカのやつ)]


ハーヴェイ・ミルク [コレクターズ・エディション] [DVD]

ハーヴェイ・ミルク [コレクターズ・エディション] [DVD]

1984年アメリカ/監督:リチャード・シュミーセン
  • 出版社/メーカー: マクザム
  • メディア: DVD
1970年代のアメリカ・サンフランシスコ。自らがゲイであることを公言した上で、市の執行委員*に立候補して当選した男がいた。彼の名はハーヴェイ・ミルク。しかし、大きな政治的成果を収めた矢先に悲劇が待っていた。当時の映像と関係者のインタビューから、ミルクの生涯と彼が生きた時代を振り返る…というお話。
執行委員*…立法を担う議員とは違い、行政の監視役を担うんだそうです。ただし議員と同じく公選によって選ばれる ( 参考:http://www.pan-dora.co.jp/harveymilk/ )

今週末にショーン・ペン主演、ガス・ヴァン・サント監督の『ミルク』が公開されます。もちろん全力で観に行くつもりなんで、その予習としてこのドキュメンタリー映画を借りてみました(実際にビデオ屋で借りたのは、銭ゲバリンク先のコレクターズ・エディションではなく既に廃盤になったらしきバージョンのほう。どうでも良いスね)。

まず映画としての出来。
駄作『ブリッジ』と違って、同じドキュメンタリーでも編集が上手くてたいそう見応えがありました。前半がミルク氏の生い立ちや人となり、あるいは政治家としての業績を追い、後半は暗殺事件の真相とその裁判について。彼は同じ市執行委員のダン・ホワイトという人に市庁舎内で市長とともに銃殺されてしまうしまうのですが(ネタバレとかじゃないよ! だって史実だもの! ドキュメンタリーだもの! オレ悪くないもん!(しつこいよ馬鹿))、その裁判が主に量刑という点で不公正だったのではないかということもクローズアップしてます。
ちょっとミルク氏に肩入れし過ぎっぽい雰囲気もあるけど、全体的に丁寧な作りで好感がもてる。ていうか、中立的な立場で撮ってたら、つまらなくなってたかもね。

そして、ハーヴェイ・ミルクという人物について。
オレはゲイとか同性愛について大した知識もないんで偉そうなことは言えないんですけど、この人がマイノリティのために文字通り命がけで闘った、勇気のある人だということはよく分かりました。
ここでいうマイノリティとは同性愛者だけでなく、当時(今も?)差別を受けていた障害者やアジア系をも含み、彼らの権利擁護のために真っ向勝負を挑み、言うべきことを堂々と言う。自分が差別されてる側だからって変に卑屈になったり、かといって過剰に攻撃的でもない。ちゃんと筋の通った物言いが良いなと思いました。

彼が銃によって殺されたというところに、あちらの社会の病んだ側面がじゅうぶんに表れているとは思う。ただ、例えばある少数集団が世間で抑圧されているとして、そんな集団・そんな問題なんてまるで存在しないかのようにみんながみんな知らんぷりするのではなく、賛成派も反対派も自分たちの頭で考えて自分たちの言葉で主張するっていう仕組みは羨ましい。なんかこの4行すげえ優等生っぽい!
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