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席だけは良かった [映画やドラマ (アメリカのやつ)]

『パブリック・エネミーズ』
2009年アメリカ/監督:マイケル・マン
http://www.public-enemy1.com/

1930年代のアメリカ。仲間とともに銀行を襲い、民衆から半ば英雄視されているジョン・デリンジャー(ジョニー・デップ)は、ある女性と運命の出会いを果たす。彼女の名はビリー(マリオン・コティヤール)。急速に惹かれあう二人だったが、FBIのメルヴィン・パーヴィス(クリスチャン・ベイル)率いる捜査陣はジョンら一味を執拗に追い詰めて…というお話。

お気に入りの役者馬鹿クリスチャン・ベイルが準主役で出ているから観に行ってきたけど、わりとつまんなかったです。

SN3K0564.JPGまず、主人公にほとんど感情移入できない。魅力が感じられない。
ジョニー・デップ演じるジョン・デリンジャーは、銀行をじゃんじゃん襲うものの、普通の人からは一銭(ト)も盗らず、エンダァ、仲間を決して見捨てない熱きハートをもつ、いわばカッチョいい悪者。おまけにオットコマエでご婦人方にはちょうスマート。もてないわけがない。
でも、観てる側としては、ちょび髭を生やした単なるお調子者に見えてしまった。「ワルの美学」みたいなものがテーマなのかもしれないものの、あんまりそこらへんは伝わってこず。その理由については、ジョニー・デップの演技の問題か、はたまた監督の描き方の問題かはそのスジの人たちが怖いから深く考えませんけど、いずれにせよ主人公に惹かれないのは致命的で、特にこういうワル一代記みたいな映画の場合なおさら。

次に、ヒロインらしきビリーを演じた、マリオン・コティヤール。あんま、かわいくなくね?
ええ、ええ。わかってます。そりゃテメエの好みの問題だろうが、ということは。でもね、スクリーンで初めて出てきたとき、まさかこの人がジョニー・デップのお相手じゃあないよね…と思ったら、アレヨアレヨという間にお二人がくっついちゃうじゃないですか。オーラが無いっつうかなんというか…。それと、二人の馴れ初めみたいなものも、なんでそこまで惹かれあったのかが結局よく分かんないまんま。

調べてみたら、彼女は映画『エディット・ピアフ』でアカデミーの主演女優賞まで獲っちゃった実力派とのこと。権威に弱いオレとしてはジャンピング土下座の一つでもしたくなりますけど、ここは譲れない。少なくともこの映画に限っては(ていうか他の映画で彼女を観たことないけどねテヘヘ(「テヘヘ」じゃねえよ馬鹿ッ))、「ああ、この人のためなら、この二人の熱愛っぷりなら、いくらカッコいい銀行強盗だって命を賭けたくなるわなあ」という説得力がほとんど感じられませんでした。

SN3K0565.JPG最後に、むりやり壮大もしくは重厚なお話っぽく撮っているのが鼻についちゃった。
もちろん監督のマイケル・マン(※プチ情報。マイケル・マンの「・」を打ち忘れると、「マイケルマン」になってスーパーマン風になるヨ!)にはそんな意図はなかったのかもしれない。でも、なんだかいちいち大げさに見えちゃったんスよね。その、2時間オーバーっていう時間とかも。
ちらほらとカッコいいシーンがあったのは認めます。銃撃シーンも迫力あったし。最後の最後の、あの小さなエピソードとかも好きだ。でも、もうちょっとギュッと凝縮できなかったんかなー。


なんか最近、映画の感想で文句しか垂れてない気がする…。はあー。2枚目の写真は、初めて行った日比谷スカラ座にあった謎の像。なんとなく載せてみました。
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