SSブログ
アート的なアレ ブログトップ
前の5件 | 次の5件

the ASADAs [アート的なアレ]

先月の終わりごろ、新宿のコニカミノルタプラザで、浅田政志という写真家さんの写真展「浅田家」を観てきました。下のリンク先で、展示されていた写真のうちのいくつかが見られます。
参考:http://konicaminolta.jp/plaza/schedule/2009april/gallery_c_090421.html

SN3K0014.JPGちょうど同じ頃に渋谷のパルコでもやってたんですけど、渋谷を通りがかったついでに見ようと思ったら最終入場時刻に間に合わず断念。そのまま、その2~3日後に展示が終わってしまった…はずだったんだけど、ちょっと会期をずらして新宿でもやってるじゃないのさ!しかもロハ(無料)。やったぜ。

写真展の内容は、タイトルの通り(?)浅田さん一家を写したもの。つまり、写真家本人、そのお兄さん(弟かも)、お父さん、お母さん。で、変わっているのが、その4人でコスプレしてるっていうところなんスよね。実際の消防車を借りてみんなで消防士に扮したり、ラーメン屋で働いてたり、選挙カーで選挙運動したり、ハードコアバンドになったり(還暦過ぎていそうなお母さんがボーカル!)…。みんな真剣にやっているものだから、余計おかしくって。

そして、そういうコミカルな写真の合間に、なんでもない家族団らんの写真も同じぐらいの枚数、展示されていました。みんなでソファに寝転んだり。ほんわかしていて、良いなぁ。

この写真展を紹介してた新聞記事に書いてあったことなのだけど、最初はもちろん写真家本人の発案で、休みを合わせて家族に集まってもらうようお願いしてたんだって。でも、そのうちお父さんたちのほうが真剣になっちゃって、ここの表情はこういうほうが良いんじゃないかなんてアイデアが活発に出されたんだそう。家族みんなで何かに夢中になれるって素敵だね。


コニカミノルタプラザ


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

太田順一さんの写真展 [アート的なアレ]

美人ナースにたっぷりヌイてもらった日の夕方、そのままバイクにまたがって、東京・銀座の銀座ニコンサロンに「太田順一写真展 父の日記」(現在は終了)を見に行ってきました。
このボンクラのことですから、もちろん太田順一っていう写真家さんは知らなかったんだけど、新聞でこの写真展の紹介記事を読んでから気になっていました。会期が2週間もなかったからちょっとあせった。なんとか見ることができて良かったです。

CA280717.jpg写真展の内容は、太田さんのお父さんが20年間にわたってつけていた日記をそのまま撮ったもの。奥さんを亡くしてからは一人暮らしで、最期は認知症を患い施設に入っていたそうです。

最初のほうの日記は、その日に起きたことを細かい字でびっしりと綴ってありました。今日は何時に起きたとか、どこを散歩したとか、何を食べたとか。たわいもないと言えばそれまでだけど、一人暮らしの寂しさをこらえているようでいたたまれない。そして、時が経つにつれて日記は少しずつ乱雑になっていき、最後はほとんど判読できない状態でした。ただ、その中でも走り書きのように「つらい」「(こんな自分が)情けない」と、なんべんも繰り返し書いてありました。
展示してあった日記(の写真)の中頃、亡くなった奥さんが夢に出てきたという日も。起きてから夢だったと気づいて寂しかった、というのを読んだらこっちが泣きそうになっちゃった。

自分のお父さんお母さんだけは、自分が小さかった頃の元気で若々しい姿のままだったら良いなって誰でも思う。けど、それは絶対にかなわないことだっていうのも、みんな分かってるんだよね。悲しいな。
父親の日記を読んで、太田さんはどう思ったのだろう。


ニコンプラザ銀座


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

モリスふたたび [アート的なアレ]

12月に汐留の美術館で見てきた「アーツ&クラフツ展」が、またやってるみたいです。今度は上野の東京都美術館で、1月24日から4月5日まで。興味のある方はどんぞ。
参考:http://www.tobikan.jp/museum/arts_crafts.html

arts and crafts.jpgただ、今回のは汐留でやってたのと全くの同内容というわけではなくって、前回のやつが"イギリスにおけるアーツ&クラフツ運動の誕生とアメリカへの波及"、みたいなのがテーマだったのに対して、今回のは"アメリカ…"の部分が"ヨーロッパおよび日本への影響"に変わってるっぽい(なんてまわりくどい説明の仕方なんだ!)。

それにしても、こんな短期間に色んなところで同じような展覧会をやるっつうのは、なんなんすかね。なにか抗いようのない大きな力が働いているのでしょうか。

ちなみに写真は東京都美術館のホームページから拝借してきたやつで、ウィリアム・モリスによる内装用ファブリック「いちご泥棒」だそうです。うーん、素敵。
nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

2009年もアートぶります [アート的なアレ]

東京・中村橋の練馬区立美術館で、「石田徹也 ―僕たちの自画像―展」(現在は終了)を観てきました。この人は、テレビ東京の『美の巨人たち』で知って(ま・た・か・よ!)興味をもってました。そんなときに、わりと近くで展覧会が開かれるとあれば、これは行くしかないス。最終日だったせいか、けっこう混んでたぜよ。

CA280517.jpg石田徹也は静岡県出身で、武蔵野美術大学を卒業。数々の賞を受賞し注目を浴び始めるも、2005年に事故のため31歳の若さで亡くなってしまいました。
参考:http://www.tetsuyaishida.jp/

ちょうど自分と同じような年代の人ということもそうだけど、オレが石田さんを気になった一番の理由はやっぱりその独特な画風というか不思議なモチーフです。

初期の作品から終わりまで、ほとんどと言っても良いぐらい、ある男が絵に登場しています。いつも虚ろな目をして、どこか物悲しい表情をしたその男は、ときにデパートの屋上にあるような飛行機のおもちゃになったり(『飛べなくなった人』(見づらいけど上の写真で看板に使われている作品であります))、ときに自分が流す涙をためる洗面台になったり。べつに、必ずなにかに変身(? 一体化?)するわけではないものの、男の表情はいつも浮かないまま。なにかから逃避しているような、なにかに絶望しているような…。とっても寂しい。そんな彼の目を見ていると、なぜか自分の寂しさも増幅されて、絵の中の男と同じような表情になってしまう。いったいなんなんだろう、この感覚は。これが…恋? ぜったい違う。

この展覧会では70点近くの作品があって、意識的に変えていったのかどうかは知らないけれど、石田さんが描くテーマの変遷というものも分かって良かったです。
始めの頃は上述の『飛べなくなった人』や、サラリーマン風の男が傘をライフル銃のように抱えてビルの谷間にひっそりと息を殺して隠れている姿(『兵士』)など、独特のユーモアを感じるものが多いです。それがいつ頃からか、クスッと笑ってしまうような部分が消えて、それまで以上に内省的な作品ばかりになる。恋人らしき人と2人でベッドに横たわっている絵に『堕胎』というタイトルが付けられていたり、虚ろな目の男と一緒に幼い子どもが多く登場するようになったりするっていう断片的なことからオレが下世話な想像してるだけですけど、石田さんの欲していたものがそれとなく感じられる気がして、ますます切ない。もっとも、石田さん本人は「この男は自分ではないです」と言っていたようですけど。

とにかく、この作家の「この先」が見たかったと強く思わせる展覧会であったし、多くの人がもっているのかもしれない言葉にならない寂しさのようなものを、意図的か偶然か、いずれにしろ見事に表現していて、改めて良い画家だなあと思いました。観たいって? もう展覧会終わってるよーん。ゲッヘッヘ。


練馬区立美術館


nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート

モリス・アンド・ライト [アート的なアレ]

「アーツ・アンド・クラフツ イギリス・アメリカ」という美術展を観てきました。場所は東京・汐留にある「パナソニック電工 汐留ミュージアム」にて。2009年1月18日までやってるぜよ。

CA280505.jpgかっぱらってきたチラシによれば、アーツ・アンド・クラフツとは「日常生活をとりまく、あらゆるものをめぐるデザイン運動」だそうで、ウィリアム・モリス(1834-1896)という人によって論理的基盤が築かれたそうです。

「彼は、機械による量産を否定、無名の職人たちによる中世の手工芸を理想とし、自ら商会を設立して、ステンドグラス、壁紙、家具、ファブリック、金工など室内装飾に関わる全てを手がけました。イギリスの新たな世代の建築家や芸術家に引き継がれたこのモリスの姿勢は、やがてアーツ・アンド・クラフツ運動と呼ばれる新潮流を興し、ヨーロッパ大陸やアメリカ、日本にまで影響を及ぼして、新しい動向と様式を生み出したのです」。えへん。どうだ参ったか。何が?

ただ、正直申しまして、これに行くまでウィリアム・モリスという人はまったく存じ上げませんで、そんじゃあ何がきっかけだったかというと、かのフランク・ロイド・ライトの作品が見たかったんです。ライトと言えば、20世紀の三大建築家のひとり(あとの二人はレフトさんとセンターさん。嘘ですごめん)で、有名な建築物はもちろんのこと、家具なども残しています。

とか偉そうに語ってますけど、オレがライト先生を知ったのは何年か前にテレビ東京の『美の巨人たち』という美術番組で、彼の落水荘という個人用邸宅を特集した回をたまたま観てズキューンときた結果、大好きになりました。なんて単純なんだろう。でもね、ライト先生の建築は直線基調でシャープな感じがするんだけど、今の建築みたいなとげとげしさが無くって、なんとなく暖かみを感じるんスよ。そこが良くて。はい、これ以上の難しいことは分かりません!

話を美術展に戻すと、ライトの作品はそんなに多いとは言えなかったけど、やっぱり本物を見られたのは嬉しかったです。他の展示作品も、昔の職人さんたちが一点一点、真摯に作り上げたのだなぁということがよく伝わってくるような物ばかりで、ちょっとタイムスリップした感覚にも…。

CA280504.jpg会場の「パナソニック電工 汐留ミュージアム」はパナソニック電工という会社の本社ビルのワンフロアにあって、美術館の規模こそ小さいものの、とっても綺麗でやんした。ジョルジュ・ルオーの常設展もあって、そっちも駆け足で見てきた。
本社ビルの外観も現代っぽくてカッチョいい。つうか、さっき現代建築はダメみたいなこと言ってたじゃねえかてめえ。

それと、この建物のそばのカレッタ汐留というところでは、なんかよく分からないけど、青いLEDを死ぬほど使って海を模した得体の知れないイルミネーションとタワー状の何かに多くの人が群がってました。クリスマスの時期になるとみんなLEDが大好きになるのはなぜだろう。


汐留ミュージアム


nice!(1)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:アート
前の5件 | 次の5件 アート的なアレ ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。